世の中の変遷:モノの時代から、意味の時代へ。価値はどう変わってきたのか

※この記事は、政策提案というよりも、
これからのまちづくりや仕事を考える前提として、
私自身が整理している視点をまとめたものです。

こんにちは。

今回は、時代の変化に伴ったまちづくりや仕事のあり方を考える前提として、
人や社会、企業の価値観がこれまでどのように変化してきたのかを、
一度整理してみたいと思います。

所有や機能の前に、どんな時代があったのか

振り返ってみると、
価値の変化は大きく4つの段階に分けられそうです。

①「不足から充足へ」の時代(1950年代〜1970年代)

この頃の価値は、とてもシンプルでした。

あるか、ないか。

冷蔵庫、洗濯機、テレビ。
いわゆる「三種の神器」を持っていること自体が、
暮らしの豊かさであり、満たされていく感覚だったのだと思います。

  • とにかく数が足りない
  • 作れば売れる
  • 知ってもらうことが何より大事

マーケティングも
「まずは存在を知ってもらう」ことが中心でした。

②「充足から差別化へ」の時代(1980年代〜1990年代)

モノが行き渡ると、次に起きたのはこんな変化ではないでしょうか。

「みんな持っている中で、違いはどこにあるのか?」

同じ時計でも、
ただの時計か、高級なロレックスか。
同じ車でも、
移動手段か、スポーツカーのスカイラインか。

性能、ブランド、イメージ。
他人との違いをどう見せるかが価値になりました。

  • 少しでも高性能
  • 少しでも軽い
  • 少しでも速い

いわゆる機能競争のピークです。

③「モノからコトへ」の時代(2000年代〜2010年代)

インターネットやスマートフォンが当たり前になると、
また空気が変わってきます。

「それを持って、どんな体験ができるの?」

モノそのものより、
それによって生まれる時間や感情が重視されるようになりました。

特にスマートフォンの登場は衝撃的でしたね。
スマホは「携帯電話」というより、
携帯できるパソコンのような存在でした。

  • 指先で世界が広がる
  • 生活が変わる
  • 新しい体験が生まれる

こうした「使った先の物語」が、
価値として語られるようになりました。

そして「所有から活用へ」「機能から信頼へ」

この流れの先に、今(2026年)があります。

整理すると、こんな感じです。

段階よくある問い大事にされるもの
不足の時代手に入るか?モノ
差別化の時代他より良いか?性能
体験の時代私はどう変わる?体験
活用の時代生活は楽になる?効率
信頼の時代誰が、なぜやっている?関係

今は、
活用から信頼へ移っていく途中にいると感じています。

「活用」とは、具体的に何を指しているのか

少し身近な話に落としてみます。

所有の発想

  • 車を持つ
  • ソフトを買う
  • 建物を保有する

この考え方では、

資産を抱えることそのものが価値
でした。

持っている=安心
持っている=豊か
という感覚です。

活用の発想

一方で、活用の考え方は少し違います。

  • 移動できればいい
    (カーシェア・配車サービス)
  • 作業できればいい
    (サブスク・クラウド)
  • 使える時間だけあればいい
    (レンタル・共有)

つまり、

それを持っていなくても、
同じ目的が果たせるならそれでいい

という価値観です。

もう一段、噛み砕くと

活用とは、

「所有の責任を持たない代わりに、成果だけを受け取る」
という選択だと思います。

  • 壊れたらどうするか
  • 保管場所をどうするか
  • 使わない時間のムダ

こうした負担や不安を引き受けない。

これが、
所有と活用のいちばん大きな違いではないでしょうか。

なぜ「活用」が広がったのか

理由は、とてもシンプルです。

① モノが十分にある

多くの人にとって、
今は「足りない」より
「すでにある」「余っている」状態。

② 管理コストが重い

所有には、見えにくいコストがついてきます。

お金、時間、手間、メンテナンス。
持ち続けること自体が、
思っている以上に負担になっています。

③ デジタルが接続を簡単にした

必要なときに、
必要な分だけ、
すぐ使える。

これが現実的な選択肢になりました。

活用の先にあるもの

「所有から活用へ」は、
ゴールではなく通過点なのかもしれません。

活用が当たり前になると、
次に選ばれる基準が変わってきます。

  • 機能よりも
  • 価格よりも
  • スペックよりも

「誰が提供しているか」
「どういう姿勢でやっているか」

が判断材料になっていく。

ここで起きているのが、
「機能から信頼へ」という移行です。

AI時代に起きている、もう一つの変化

現代では、
選択肢の提示や比較はAIが得意な領域になりました。

その一方で、
最終的な「背中押し」や「覚悟の共有」は、
人間の役割として残っています。

最近よく見られる
伴走型サービスや成果重視の支援は、
その表れではないでしょうか。

まとめ

価値は、

  • 何を持っているか
    から
  • どう活かし、どう変われたか

へと、ゆっくり移ってきました。

情報が溢れ、正解が簡単に手に入る今だからこそ、
最後に選ばれるのは「人」や「関係」。

量より質へ。
機能より信頼へ。
正解の価値が下がった今、信頼+実行力(伴走力)へ

少し整理すると、価値の源泉もこんなふうに変わってきたように感じます。

  • 誰よりも多く、早く作ること
  • 誰よりも詳しく、正確なこと
  • 誰よりも深く、文脈をくみ取る
  • 誰よりも長く、隣に居続けること(これから)

別目線で変化を見ると、
人間が持っていた機能が、次々と外部(機械・AI)へ移転しています。
「筋肉」が重機に、「計算」がPCに、「知識・判断」がAIに移りました。

その結果、人間に最後に残されたのは、
機械が絶対に持てない「痛み(苦労)を共有し、責任を負う」
という原始的な機能だけになるということなのかもしれません。

そんな流れの中で、
仕事や地域のあり方も、
少しずつ形を変えていくのだと思います。
(今後の流れについてはあくまでも予測です。)

以上、長くなりすみません。